スリランカ

日本製中古ウォシュレットをスリランカへ輸出

 

スリランカに限らず、アジア全域でトイレットペーパーを使用しない国は多く、管理人が他に訪れた国、インド、ネパール、タイでもペーパーは使用ません。では用足しの際にはどのように処理するのかといえば「水」。シャワーで直接幹部に当てたり、桶で水を掬いながら指で洗浄したり……、とにかくペーパーは使用しません。そのような文化圏に渡航したことのない人にしてみれば意外かと思われるでしょうが、彼らにしてみれば「どうして紙を使うのか理解できない」「紙では汚物が完全に取りきれず不潔」という逆の発想になります。
管理人がスリランカに滞在していた90年代前半、桶で水を掬いながら指で洗浄するスタイルがオーソドックスでした。上流階級家庭などの限られた場面では便器の横にビデが設置され、排泄後は腰を上げ移動して洗浄するケースもありました。
近年では小型シャワーが便座近くに備え付けられ、用が済んだら腰を少しだけ上げて片手に持ったノズルを自分の股下に突っ込んで患部に噴水を直接当てるスタイルが定着したかのように見え、地方都市でもこのスタイルが広がりを見せています。
スリランカでも便利さを追求する動きが勢いを増している昨今、ここまで進化したのであれば、一切腰を上げずにシャワーを当てられる日本式洗浄機付き温水便座を導入すれば更に進歩するのではなかろうかと思います。
日本で揃えた洗浄機付き便座(主にTOTO社製)の中古品をスリランカへ輸出することでビジネスにつながるのではないかと考えましたが、電圧の問題があり、そのままの状態ですとスリランカの220〜240Vには対応していません。ビジネスとしては分がよろしくありませんね。
この件で調査を進めてみると、日本の大手TOTO社がシンガポールに現地法人を構えていることが判明。ということはスリランカと同じ電圧(プラグも同型)の洗浄機付き便座を取り扱っていることが分かります。……と思っていたら、いつの間にやらコロンボにもショールームが開設されたのだとか。
これでスリランカの温水洗浄便座ビジネスは一件落着……と片付けてしまうと本項の意味がありませんね。
考察すると、実は本ビジネスについては隙間が残されています。
一つ目の隙間は、シンガポールのみならず世界中で中古品を買い付けスリランカに輸出し、安値で販売すること。ちなみにインドとU.A.Eにも同社のショールームが存在しますので、中古品は手に入るでしょう。プラグの型が異なっても電圧は同じなので、プラグ交換のみでスリランカでの使用が可能となります。もちろん、やろうと思えば日本製を変圧・改造してスリランカで使用するという手段もあります。中古品入手方法に関してはそれぞれのアイディア次第ですが、私ならば日本でニューモデル発表と同時に下取りで中古品を入手し、スチームウォッシャーで洗浄した後にスリランカへ運ぶ方法を選択します。
この話、意外なところに落とし穴がありまして、実は知人のスリランカ人がこのビジネスモデルを試したところ、電気関連はクリアできたものの水圧が弱くて使い物にならなかったのだとか。設置する水圧の事前チェックは必須のようです。
二つ目の隙間は、現地便器メーカーとタイアップして、便座にドリルで局部洗浄用の水路を造り、電動ではなく蛇口を捻れば局部に水がかかるだけの単純な仕組みのものを製造すれば安く済ませられます。……と思っていたら現地の便器メーカーが同様のものを製造し始めてました。
ともかく、衛生面でも発展に貪欲なスリランカですので、他にもチャンスがあるかもしれません。じっくりと現地の社会に溶け込んでみてください。何かヒントが得られるはずです。

 

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